「もう走る競技はやめて、ほかのスポーツに転向してもいいんじゃないの?」
目の前にいる医師が僕にそう言いました。
頭の中が真っ白になりました。
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話は少し遡ります。
3月から、ヨーダ(整体のトレーナーさん)に走る許可をもらえて、僕はウキウキでした。
やっと走れるんだ!
今までこんなに走れなかったのは初めてでした。
1年間の走行距離
前半の谷は1回目の故障、後半の谷が今回の2回目の故障です。
2月は0キロ・・。
ランニングを始めて、完全に月間ゼロというのは初めてでしたね。
そうそう、 ラン再開に備えて、ニューシューズを調達してました。
ナイキ リアクト インフィニティラン!
「怪我ゼロ」を目指すという ナイキの挑戦的なシューズです。
ずりーぞ!ナイキ!
そう思わなくもないですが、僕のように怪我ばっかしてるランナーは飛びつかずにはいられない。(^_^;)
ほどよいクッション性能と反発性能。
そして、足首部分のオーバープロネーションを防ぐため、ソールの内側を補強し安定性を高める構造。
今の僕にはぴったり!。
で、走った話です。
一回で走る時間は15分。
そう、ヨーダに言われてました。
もっと長く走りたいけど仕方ない。
最初は負担を小さく。ジョジョに慣らしていけばいいんだ。
で、3月初日から再開。
1回あたりの距離がだいたい2.4kmくらいで短いので、連続で走りました。
ペースは、キロ7分台~6分台、最後少し上げても5分30秒台くらいです。
走れない間、イメージトレーニングしてた真下着地を心がけて。
すごく気持ちよくて、走れる喜びをひしひしと感じました。
そして、インフィニティランは確かな安定感!
走りやすくてジョグにはいいシューズだと思いましたね。
で、3回目のラン。
最後の方で少し違和感を感じました。
違和感の場所は、故障の部位、後頸骨筋腱(こうけいこつきんけん)です。
ちょっと不穏なものを感じますが、気のせいかも・・・。
悪いものでなければいいなと思いつつ、それを確かめる4回目のラン。
少し走ると、違和感がしっかりとした痛みに変わりました。(>_<)
11月時点と同じ場所、同じ痛みです。
何でだ・・・。
セルフケアもしっかりやって、周辺筋肉の固さも取り除き、後頸骨筋腱そのものも十分な回復期間を経て元の状態に戻ったという自信もありました。
もっと距離を踏んでから再発するならまだしも、たった4回、しかも2.4キロほどの距離を走っただけで同じ痛みが出るという理由が分かりません。
シャワーを浴びる前、呆然としつつ、後頸骨筋腱の痛みがあるところを指でじっくり触ってみたんです。
すると、何か小さな「しこり」のようなものがあることに気づきました。
指で触りながら、足首を動かすとそのしこりも動くので、その存在がはっきり分かります。
何だこれ?
今まで全く気付きませんでした。
一体いつからこんなのあったのか?
もしかして、2回目の故障が再発した時からこいつがあったのか?
痛みの原因はこれ???
ヨーダ(スポーツ整体のトレーナー)に、ランを再開してすぐに痛みが出たこと、しこりのようなものがあることを相談しました。
すると、
筋力が不十分で、かつ固さもまだ残っているため着地でふらつきが出ているから、また後頸骨筋腱に負荷がかかったのでは?
という回答でした。
たしかに、今までは筋肉の固さを取り除くケアを優先して、筋トレはこれからって感じでした。
でも、たったこれっぽちのランで痛みがでる理由としては正直納得できるものではなく。
そして、このしこりが一体何なのか、これが痛みに影響しているのではないか、という疑問については、はっきりししないままです。
とすれば、次に行くべきは整形外科です。
すぐに整形外科を予約し、診察と検査をしてもらいました。
今までの後頸骨筋腱炎の診察や検査をしてくれたところです。
超音波検査の写真
皮膚と後頸骨筋腱の間にぷくっとした「しこり」のようなものが確認されました。
先生曰く、
・ガングリオンだとか、悪性の腫瘍なんかではない。
・腱が炎症を繰り返した結果、炎症の跡が固くなって残ったものである可能性がある。(先生は「線維化」という言葉を使ってました)
・この「しこり」が後頸骨筋腱と擦れて痛みを感じている可能性はある。
これだと、十分休養してから走ってもすぐ痛みが出たということの理由としては、理解できます。
一番の問題は、じゃあ、このしこり、何とかなるのか?ということ。
先生曰く、
・これを取り除くことは難しく、私生活に支障が出ているものでない限り、手術などは現実的ではない。(神経が通ってるからリスクが大きい)
・数年後には消えてるかもね。
ということでした。
つまり、走ればすぐに痛みがでる素地ができあがってしまってる、というランナーには絶望的な結果でした。
そこからの冒頭の引退勧告です。
もう走れない。
そんなこと、考えたことなかった。
他のスポーツのことなんて、全然考えられません。
やっぱり僕は走ること、マラソンが好きなんだなあと改めて思いました。
検査の後、ずっと腑抜けになりました。
現時点では絶望感でいっぱいですが、まだ諦めたくはないです。
先生が言ったことはあくまで可能性の話であって、確定ではない。
痛みの出ない走り方、体の作り方があるかもしれない。
もうちょっと。
もうちょっと頑張ってみようと思います。