僕がサブスリー できたワケ
今回は、後編として
・前哨戦としてのレース2本
・レース本番への準備
・レース本番の走り方
についてまとめたいと思います。
前編はこちら
前哨戦としてのレース2本
12月末の本番(Beyond)の前に
11月1週目
12月1週目
に2本フルマラソンを入れてしまいました!
で、
この2本を走って、良かったと思うのは、
・2本ともガチで走ったこと
につきます。
客観的に見ても、レース間隔が短すぎるし、疲労が抜けないまま、本番のBeyondを走ることになるリスクがありお薦めできることではないです。
しかし、短期間で2本ガチで走ったことで、想像した以上に「走力」も「経験値」もアップした実感があります。
まず、「走力」の面。
前編で書いたように、僕はレースペースでの30キロ走はやってないので、このフルのレースがいずれも走ったことのないペースでの初のペース走となりました。
1本目は、4'20 /km
2本目は、4'15 /km
です。
2本とも30キロ前後で失速し撃沈してますが、その後も出し惜しみせずフルを走り、結果として通常の練習では経験できない強度の練習となりました。
次回のレースでは、前回よりいい走りができていることから、疲労のリスクを上回る練習効果が得られたと言えます。
そして、「経験値」の面。
本番とできるだけ近い体験をし、その真剣度が高ければ高いほど、その「経験値」の質は上がります。
もし仮に疲労を溜めないように練習としてペースを落としたり、30キロでやめてたらどうだったか?
レースペースで走ったときの終盤の余裕度、消耗度の検証
30キロ以降のキツくてたまらない時の精神状態の経験
それを乗り越えるためのマインドコントロール、声がけ等の工夫
食事や補給のエネルギーマメジメントの検証
気象への対応
(フルの時間は長いので時間の経過で気象も変わる)
これら全て得ることができなかったと思います。
これらは全て、鮮度の高い経験値として、本番に活かすことができたと思います。
2カ月の間に本命レースを含むフル3本走るというのは、故障のリスクもあるため、正直お薦めできる方法ではありませんが、僕はいい方に転がったかなと思っています。
本番への準備
本命レースの前にフルを2本走り、しかも2本目との間隔が3週間半。
3週間半で何ができるか。
本命レースに向けて、練習を頑張りたい気持ちはありますが、客観的に考えても、疲労が相当蓄積されていることは間違いありません。
よって、疲労抜きに徹することにしました。
しかし、走力を落とさない程度のポイント練として、
10日前に、3km×4 (ペース4'10/km , r=3'00)
7日前に、 7kmペース走(4'10/km)
だけやりました。
長いペース走は一切ナシで、あとはジョグだけ。
走力のこれ以上のアップは難しいので、できることとしたら、
・減量
・ストレッチによるコンディショニング
・メンタルコントロール
でした。
「減量」は、マラソン人生で最も真剣に取り組んだと思います。
昼食は、主食(炭水化物)を抜き、毎食300〜400KCal程度にコントロール。
おかげで、3週間で約4kg落として、カーボローディングで1kgプラスという感じで、しっかり落としました。
また、気をつけたのは、
・疲労回復を停滞させないように栄養のバランスを考える
・最後のカーボローディングとテーパリングの時期がモロ重なるので体重の増加を考慮する
ってことですね。
カーボローディング時期になると、今までの我慢が解除されたような気になりますが、これは危険です。
僕は過去ここで今までの減量が無意味になるような食事の取り方をしてしまったので、今回ここで気を緩めなかったのがよかったと思います。
巷に言われる1kgあたり、3分のタイム短縮は難しいとは思いますが、3kgで1〜2分縮まるならやる意義はありますよね。
この減量は、サブスリー達成にかなり効果が大きかったと思っています。
「ストレッチ」は、今までの股関節周りのストレッチ以外に、身体のカタい人間が苦手な開脚や前屈を毎日ガッツリやるようにしました。
で、1ヶ月くらい続けたら、人生イチ柔らかくなったんです。
前屈や開脚ができることがどの程度ランニングによい影響を及ぼすのか分かりませんが、心なしか骨盤前傾も以前よりマシになったようで、よいフォームの維持がしやすくなった気がしました。
「メンタルコントロール」として、今回は「サブスリーをブログで宣言」することで気持ちを作っていきました。
前哨戦の2本で足りなかったのは、走力はもちろん、「苦しい時に粘れる強い気持ち」でした。
苦しいときに粘れるかは、「絶対に目標を達成するんだ」という強い気持ちです。
だから、それを醸成しつつ逃げ道を作らないよう、周囲に宣言したワケです。
こうすることで、「やっぱダメかもな~」とか、「次があるしな~」と、いつもなら弱気になりがちなところを、「ぜったいやるんだ」という強い気持ちで上書きし続けることができました。
このマインドコントロールは本番まで活かすことができ、非常に有効だったと思っています。
レース本番の走り方
レースの結果は、スタートラインに立った時点でほとんど決まっているのかなと思いますが、強いて言えば、
・ペース戦略
・補給戦略
・メンタル戦略
ですかね。
「ペース戦略」といっても、今回は、サブスリーのペーサー3人と集団についていくだけでしたので、ペース戦略もクソもありません。
「無心でついていく」、「余計な動きをしない」ということだけ意識しました。
「補給戦略」のひとつは、当たり前のことながら、必要最低限のエネルギー摂取で最後までもたせるということです。
エネルギーが持つなら、摂取する質量やレース中の補給回数は少ないに越したことはありませんからね。
前哨戦のレースで検証した結果、朝食をしっかり摂り、モルテンDrink MIX320をちびちび飲んでいけば、レース中はゼリー2個で十分で、今回もその通りだったと思います。
それと、刺激や覚せい効果としての「カフェイン」は非常に効果的でした。
カフェインは従来はジェルで取得してましたが、takawon伝道師の錠剤の普及により、給水のタイミングでサクっと摂取できるようになったのが大きかったです。
27キロ地点くらいで急に楽になり、終盤を粘れたのは、これを20キロ地点で摂ったお陰もあるのかなと思ってます。
スタート前のカフェイン摂取は、尿意に直結するので、僕は後半に入ってからでいいのではないかと思ってます。
「メンタル戦略」として、1つは、苦しくなったときに思い出すこと、考えることの「引き出し」をいくつか用意しておきました。
これは、ブログで応援コメントくれた方のことを思い出すとか、サブスリー達成時のムスメとの約束(美味しい中華)とかです。
これも、絶対あきらめないという気持ちの助けになってくれたと思います。
あとは、前哨戦レースで効果があった、「掛け声」ですかね。
声を出すことで不思議と元気になるので、30キロ以降キツくなってからも声を出したり、仲間やペーサーさんとの声掛けで乗り切れたと思います。
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僕がサブスリーできたワケ、まとめてみましたが、
僕自身、走力はサブスリーギリギリ(むしろちょっと足りないくらい?)でしたが、準備やメンタルコントロールが上手く作用し、当日の気象条件など、「運」にも恵まれていたなと改めて思います。
「何だ、結局運かよ」と言われるかもしれませんが、届くかどうかギリギリの目標であれば、達成するためには運も必要です。
サブスリーはもちろん、目標は人それぞれですが、その目標達成のヒントになれば幸いです。
おしまい。