柴田さくらマラソン のレポ、続きです。
昨日は、レースがスタートする直前までを書きました。
今日はレース本編、一気に行きます。
号砲が鳴り、スタートしました。
スタートラインを割るまではおよそ10秒。
タイムはネットでよいと割り切っているのでタイムロスは気にしません。
序盤(0~5km)のラップ
スタート直後は、やはり混雑します。
最初は抑えると決めていたので焦らず、無理に抜いたりしないようにします。
混雑の中、おじさんに接触。
それがちょうどガーミンに触れたらしく、ガーミンが振動します。
見ると、一時停止している。
ヤベっと思ってすぐに再開。
この間、数秒。
最後にこの停止していた時間は4秒だったこと知ることになります。
リラックスを心がけ、ゆったり走ります。
1km地点通過。
ラップは 4' 22”。
うん、いい感じだ。
走っていると、ひときわ小さい赤いシャツを発見!
猫ひろし でした。
ゲストランナーとして呼ばれてたのをこのとき初めて知りました。
猫ひろしさん、
仙台ハーフやみやぎ復興マラソンにも来てくれていて、
まさか、このレースにも来てくれているとは思いませんでした。
「いつも宮城に来てくれてありがとうございます!」
そう一声かけたら、
「うぁーい」
と応えてくれました。
1~2キロ付近。
10mほど登るキツめの上り坂があります。
ここでは足を使いすぎないよう、腕を振ってピッチを少し上げて、ストライドを小さく。
1~2キロのラップは 4' 27" 。
うお、ちょっと遅い と一瞬焦りますが、
あれだけ上ったんだからしょうがない。
この後の下りでプラスマイナスゼロになるはずので、
慌てない慌てないと自分に言い聞かせます。
2~3キロ付近。
前区間上った分を一気に下ります。
ここでも無理に取り返そうなどとしません。
かなり急な下りなので、ずかずか足に負担をかけないように意識。
高ピッチで回転数を上げて、ブレーキをかけないようにします。
2~3キロのラップは 4' 11" 。
3キロくらいまでは、キロ 4' 20" くらいでと思っていたので、アップダウンのためばらつきはあるものの、後から計算すると 序盤3キロはジャスト 4' 20" /km となりました。
計画通りのペースでした。
3キロ付近で、Fさん発見!
序盤から突っ込むと言っていたFさん。
アップダウンもあったからだと思いますが、
すでにゼーハー 言ってます。
でも、これがFさんのスタイル。
「Fさん、ファイトです」
と一声かけて先に行かせてもらいました。
3キロ以降は、抑えていたペースを解放。
すると、自然に、4'15" /km ペースになります。
この日は快晴。
おそらく走っているときは、12~15℃ くらいだったと思います。
日差しがあるので気温以上に暑く感じます。
でも、ときおり吹く風が冷たく心地いい。
5キロ地点で最初の給水。
スポドリを飲みます。
何キロ地点に給水があるかチェックするのを忘れてましたが、個人的には5キロごとぐらいがちょうどいい。
3~5キロのラップは、 4'15" /km , 4'15" / km 。
5~10キロ区間のラップ
5~7キロ付近はまっすぐな農道を走ります。
遮るものがないため、いつもこのエリアの風で体力を消耗します。
しかし、今年は風をほとんど感じることがなく、苦労せず想定したペース 4'15"/kmを刻めました。
このあたりをキロ4'15 ペースで走っていると、他のランナーにあまり抜かれることはなく、序盤に飛ばして入った人をどんどん抜けるようになります。
序盤に飛ばしている人は既にゼーハーしている人が多く、それと比較して呼吸が安定している自分にはまだ十分余裕があると認識します。
この区間のラップ、 4'16"/km, 4'15"/km
7~8キロ 付近。
このあたりは、細い田舎道を走ります。
ときおり、沿道から声援を受けるので、手を挙げて応えます。
数日前、東北は雪が降ったので、蔵王山が真っ白。
青空に満開の桜、そしてバックには真っ白な蔵王山。
最高の景色だなーと嬉しくなります。
一定のペースを刻みます。4'13"/km
8~9キロすぎ 付近。
ちょっとしたアップダウンがあり、ほぼ唯一のスライド区間があります。
折り返すと、すぐにFさんを発見!
さすが、Fさん。
あんなにゼーハーしてたのに、ペースが全然落ちてない。
お互いエールを交わしあいます。
このあたりも 4'11"/km でカバー。
そして、10キロ手前付近。
かなりの上り坂が出現します。
あとから確認したガーミンの高低差は17m。
ここでも、なるべく足を使わないよう、ピッチと腕振りを意識。
10キロに到達して、ラップを確認すると、4'12"/km
あれ、上りがあった割に速いな・・。
ちょっと気になりましたが、さほど頑張っている感覚はないので気にせず行きます。
10~16km 区間のラップ
10~13キロ付近。
山に囲まれた細かいアップダウンをいくつか走って、また農道に出ます。
ペースは、4'15" /kmを見ないペースを順調に刻んでましたが、呼吸が少し荒くなっていることに気づきます。
アップダウンがあるので仕方ないですが、やはり体力は徐々に削られているようです。
ラップ 4'14"/km , 4'09"/km , 4'12"/km
13~14キロ付近。
ここでまた、急な上り坂が出現します。
この後も細かなアップダウンがあるものの、
急な上りはこれが最後だ と自分を鼓舞して駆け上がります。
そして、上った分と同じだけ坂を下ると給水所があります。
そこで、スポドリをとり、給水所から離れますが、
その瞬間、
「しまった、頭からかける水も取るべきだった」
と後悔します。
日差しが強く、少し暑くなってきたので、クールダウンしたかったです。
大きなアップダウンがあったものの、ここも 4'11"/km でカバー。
14~16km 付近。
ここからまた真っ直ぐな農道に出ます。
すると、向かい風が強い!
やはり、来たか、風の野郎。
風よけになってくれそうなランナーを探しますが、向かい風で周りのランナーのペースもどんどん落ちていくのが分かります。
このペースにつきあうわけにはいかない
そう思って、覚悟を決めてひとり風を受けながら走り続けます。
何とかペースを落とさず進みます。
ラップ 4'11" /km , 4'13" / km
16km~ラスト区間のラップ
16キロ付近。
キツい向かい風の農道を終えます。
16キロの看板でガーミンを確認。
1 : 08' 46"
レース前にあらかじめ覚えておいた時間がある。
残り5キロで、1時間8分45秒。
それとほぼ同じだ。
これなら、あとはキロ415ペースでイケる。
しかし、ここは残り5.1キロ地点だ。
キロ415ペースじゃ間に合わない。
100m多いんだ。
残りをキロ何秒縮めるペースで走らなくてはならないか。
一瞬考えたけど、もう考えるのをやめた。
もともと、序盤を抑えて入っている分、ラスト5キロはペースアップしないと間に合わないことは折り込み済みだ。
ゴールまですべて出し切るだけだ。
16~17km付近。
住宅街に入って、向かい風がなくなったこともあり、身体が軽く感じる。
きついけど、まだ余力はある。
切り替えるぞ。
ここから、今までよりも腕を振ってストライドを広げる。
給水ポイント。
スポドリを飲んで、頭から水をかぶる。
ラップは、この日最速の 4'05" / km。
17~19km付近。
線路沿いと川沿いを走るコース。
毎年ここはキツいんだ。
分かりきっている。
ゼーハーゼーハー言いまくってる。
そして、ふくらはぎもピクピク痙攣してきた。
やばい、攣るかもしれない。
このまま走りきれるのか?
苦しくて弱い自分が出てくる。
絶対1時間30分切るんだ、ここで頑張らずいつ頑張るんだ!
絶対後悔したくない!
そう自分を鼓舞して走ります。
この2kmのラップ、4'11" /km, 4'11" /km 。
19キロ地点。
時計を見ると、1時間21分台・・(秒数は覚えてない)。
あと、どれくらい時間が残されているか。
8分○○秒。
あれ??全然間に合わないぞ???
この時僕は、フルの距離と混同して、あと3キロあると勘違いしてしまってました。
3キロを8分台なんて無理だろ!?。
完全にパニック。
あれ?あれ?と思いながら数百メートルほど走る。
もしかすると、この時少しペースダウンしたかもしれない。
ハッと我に返る。
あ、あと2キロだった。
大丈夫だ、まだイケる。
会場の河川敷、土手の遊歩道に入る。
ここからは河川敷のゴールが見えるけど、一度通り過ぎて、河川敷を1周するので、まだ1キロ以上残っている。
誰もが言うけど、ゴールが見えてからがホント長い。
むちゃくちゃ苦しい。
動かない身体を懸命に動かし続ける。
ふくらはぎがピクピクいって今にも攣りそうだ。
ラストスパートできないかもしれない・・。
20キロ付近。
ガーミンのオートラップを見る。
4' 17” /km。
やばい、ペース落ちてる。
この大会、「あと○キロ」の表示がない。
だから、残り時間を計算できない。
いや、余裕が全くなくて、もう計算なんてできない。
満開の桜の下を走る一番素敵なコースなのに、桜のことなど楽しむどころか、存在すら完全に忘れている。
苦しくて苦しくてゼーハー言いながら必死に身体を動かす。
土手を下りて、河川敷をぐるっと一周。
これがまた長い。
「身体にムチを打つ」
こんなに適切な表現はないかもしれない。
意識して手足を必死に動かさないとスピードが落ちてしまう。
間に合うのか?
苦しくてもう時計を見ている余裕はない。
そして、ラストの直線に入った。
そして、残り100~150 mくらいで、ゴール横の時計の表示が視界に入ってきた。
1:29:50
やばい !
グロスは完全にアウト。
ネットでもギリギリかもしれない!!
その瞬間、攣りそうな足のことは意識から吹っ飛ぶ。
超絶ラストスパート。
あまりに必死な形相で観客に笑われていたかもしれない。
思いっきり腕を振り、すさまじいストライドでゴールに駆け込む。
青いマットを踏んでガーミンを停める。
その表示を見る。
タイムは???
1:30' 00"
絶望!!!
(ガーミンアプリって、1秒繰り上がることありますよね)
ゴールした瞬間にこんなに絶望したことは生涯ないです。
スタート直後、おじさんに接触して数秒ガーミンが止まったことを考えると、1時間30秒より数秒早くゴールしなければならなかったことは認識していたので、記録証をもらったらもしかして・・、という希望ももはやありませんでした。
がっかり肩を落として、トボトボ歩いて記録証をもらいに行きます。
案の定。
グロス 1: 30' 14"
ネット 1: 30' 04"
そうか、おじさんに接触したとき、ガーミンが止まっていたのは4秒だったのか。
まあ、それが分かっていたところでどうにもならなかったけどな。
こうして、僕の1時間30分切りを目指したレースは幕を閉じました。
レポはもうちょっと続きます。